最大積載量２００ｋｇの「４」ナンバー車輌。１９６７年以降に販売された９９８ｃｃエンジンを搭載するモデルです。現車のシリアルナンバーが「ＸＬＵ１」で始まることから１９６９～７０年式と推測していますが不明です。また、フロントノーズに付いているエンブレムはミニＭｋ-Ⅱ時代の「オースチン」ものです。
　ミニピックアップの特徴は、フロントグリルに鉄板プレス加工によるボディ同色の丸型グリルが採用されていることです。そして、非常に小さく見えますが、４座の普通のミニよりホイルベースが１０２ｍｍ長くなっていて、荷台の長さは１３９０ｍｍになります。

　このミニピックアップは、平成９年に日本国内登録をされたもので、シリアルナンバー最後尾に「Ａ］の付く、イギリスのロングブリッジ工場製であることが分かります。また、インテリアはミニ独特のセンターメーターで、飾の無い奥行きを廃したシンプルなダッシュボードが狭い室内を広く見せており、モダンな開放感があります。クラシックな雰囲気を壊さないよう最低限の装備として、追加メーターが備えられていますがエンジンの管理には不可欠です。ノーマル然としたインテリアで目を惹くのが、細身のグリップにブーメラン形のセンターパッドが付いている綺麗なハンドルです。

　エクステリアは特に腐食など無く、なんの問題も無い状態です。約５０年が経過すると思えば、信じられないほど綺麗です。足回りはフロントをディスクブレーキに換装してあり、ステンメッシュホースを使いブレーキサーボを奢り、ストッピングも安心できるものになっています。また、フロントネガロアアーム、リアネガアジャスター、４．５ＪクーパーＳホイル、リアマフラーＲＣ４０で、ノーマル然としながらもスタイリッシュに極めています。

　エンジンはチューニングが施されていり、ハイカムにカムチェーンＷで同時点火（永井電子）とし、オイルクーラーを装備して冷却にもぬかりはありません。また、駆動系はノンスリップデフ（ロックタイプ）を入れてあり、ファイナルを３．７へ変更。フライホイルをウルトラライト（７ｋｇ→３．５ｋｇ）へ、クラッチディスクにＡＰレーシング、クラッチカバーに強化タイプオレンジが奢られています。

☆ボディカラーはイエロー(黄色)
☆クラシックミニ（年式不明）車輌
☆走行距離は約５．８万ｋｍ（古い車なので距離不明とさせて下さい）
☆最大積載量２００ｋｇの「４」ナンバー車
☆足回りフロントディスクブレーキへ変更
☆４．５ＪクーパーＳホイル
☆ハイカム＆カムチェーンＷ
☆ノンスリ（ロックタイプ）・ファイナル３．７
☆軽量フライホイル３．５ｋｇ

　ミニピックアップは１９６１年に燃費も良く実用性の高い庶民の商用車として派生したモデル。普通のミニをロングホイルベース化して、広がった後部を荷台とし利用することにより、荷台は１３９０ｍｍ。横長の後部ゲートは手前に倒れる方式で、荷物の積み下ろしに重宝する。
　商用車としてのミニピックアップには、過剰な装飾は一切無く、フロントグリルにいたってはメッキ装飾を廃し、ボディ鉄板にプレス加工をするなど潔さが目立つ。１９６１年に生産が始まった頃のエンジンは、８５０ｃｃのみだったが１９６７年からは９９８ｃｃも併売となり、１９８３年まで生産が続いたことから、その使い勝手が良さが受けたことがうかがわれる。

　ミニそのものが持つ速いステアリングギアレシオと、１０インチタイヤがもたらす小さい慣性モーメントとジャイロ効果によるレーシングカートのようなハンドリングは、車重６３０ｋｇのピックアップにも息づく。

　ミニピックアップの存在は聞いたことがありますが、実写を見るのは初めてでした。カントリーマンやバンはフェスで見かけることはあります。とっても希少なのでしょうか？考えてみれば、安い日本車の商用トラックが買える時代に、わざわざ外車を商用に使う人は居なかったことでしょう。

　現車は平成９年に日本国内登録と、輸入物。わざわざピックアップトラックを日本に持ち込むというのは珍しいです。商用の車ということもあり、車体の程度が良い物は、本国のイギリスでも少ないのではないかと思います。

　このミニピックアップは、とってもスッキリしていて好印象でした。古いのにボディにはサビも見当たらなく、年式を知らないで見たら２０年くらいしか経ってないと思うことでしょう。メカ的にはパーツの形状がクラシカルなので年式を感じますが、基本的に綺麗です。
　商用車として造られていますので内装外装共にシンプルそのものです。内装パーツ点数も少なくて今後のメンテナンスでも有利そうです。ありがちな改造変更もなく、タイヤホイル、ハンドル、シート形状などノーマルのままですので、クラッシックな雰囲気が満々てます。

　このミニピックアップの程度は良いと思います。クラシックミニは色々と見てきましたが、年式が古いものになると、なかなか良いものが見つからなくなってきたのでは無いでしょうか。クラシックミニ自体に人気があるのでアフターパーツも充実していて、今後の心配は少なくなってきたと思います。

　エンジン及び駆動系、足回りと、ひと通り手を入れてありますので、特別なことをすることなく乗出し可能です。
　普段は空調設備の整った車庫に保管していますので、劣化なく維持できています。

　継続車検についても計画していますので車検付きでご検討いただいて結構です。見学お待ちしております。