「王者の風格」Wの始まりであるカワサキ650-W1。
ご存じのとおり通称「ダブワン」です。
クランクケース周りを見れば分かる通り、基本的に先のKをベースにボアアップし624ccとしたモデルです。
この頃のカワサキのバイク事業はいつ撤退となってもおかしくない崖っぷち状況。一から大型バイクを造るお金なんて無かったんです。
とはいえクラストップとなる47馬力で圧倒的な速さを誇り、スポーツバイク層や旧メグロオーナーなどからも高い支持を獲得しました。
ただ当時は振動を打ち消すバランサーなんてものが無い時代。
そんな中で624ccのバーチカルツイン(312ccの単気筒を2つ並べた形)だからいま売ったらクレームものの振動が起こります。
どれくらい振動が凄いかというと、サイドスタンドで停めてる時にアクセル煽ると横転してしまうほどだったようです。
ただ当時はソレが大型である証でもありました。まあ男の単車とでも言いますかね。
ちなみにW1はカワサキ初の世界戦略車です。(残念ながら振動等の問題もあり成功とは言えませんでした)
カワサキの世界戦略車というと6年後に出るZ1のイメージが強いですが第一号はこのW。
67年にはツインキャブ&キャブトンマフラー&フロント19インチとなったW1Sが誕生いたしました。
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