◆現車の特徴と状態
　フェラーリと言えばこの真紅(赤色)が直ぐに思い浮かぶ。そして、歴代フェラーリの中でも最も流麗で美しいスモールフェラーリとも例えられるフェラーリがこの３２８です。

　現車は、ルーフの取り外しができるスパイダーを意味するGTSモデルです。大きく重いV12気筒を搭載するフラッグシップモデルに比べ、小型軽量のV8気筒を横置きに搭載してあり、スポーツドライブを純粋に楽しみ、ルーフをオープンにし開放感とエンジンサウンドを同時に楽しむ為のモデルです。
　丸型２灯式のリトラクタブルヘッドライトは、近年では採用することが不可能になったポップアップするヘッドライトで、ライトを収納している状態は、スラントしたノーズの流麗さを、より一層、強調するものになっています。対して、ライトをポップアップした状態では、流麗ながらエッジの効いたエクステリアにハッキリとした２灯式のヘッドランプがクラシカルな雰囲気をまとい、何とも云えない優雅なムードを纏います。
　
　５年ほど前の頃にボディと機関（タイミングベルト交換、フェールポンプ交換等）に手を入れてから、大きな不具合その他はありません。その後も継続的に信頼の置けるショップに車検メンテナンスを出しておりますので、安心して乗れる状態です。

☆ボディカラーはレッド(ロッソ)　２０１４年３月リペイント
☆タイミングベルト交換　２０１６年４月
☆フェールポンプ＆中間ホース（アールズ）交換　２０１７年２月
☆DS技研強化クラッチ
☆スターターボタン・キルスイッチ

◆取材記

　「スポーツカーといえば？」の質問に、思い浮かぶのは、真っ赤なフェラーリを挙げる人が多いと思いますが、私もその一人です。なかでも、今回取材することになった「３２８」は、ミッドシップでありながらフロントノーズを長くとったクラシカルなデザインを踏襲するモデルで、興味を持って隅々までそのデザインを見させていただきました。

　生で見る「328」は、横から見ると、抑揚が強く、波を打つようにデザインされており、その女性的華奢なラインは艶めかしいものでした。また、斜め前から眺めてみると、エッジの効いたフロントノーズとリトラクタブルライトの演出がスポーツカーであることを主張してきて、あらためてカッコイイ車であることを強く認識させて頂きました。

　　とくに現車の場合は真っ赤なフェラーリと来ており、いわゆる「ロッソ」カラーのレーシングレッド。室内は黒で、機械調の強いアナログメーターやスイッチ類が整然と配置され、まるで飛行機のコクピットのようで、機械好きには溜まらない。「マシン」を操る喜びを臨場感あふれる室内の演出で、視覚からも与えて来ます。

　加えて、タルガトップルーフは取り外しが可能なので、突き抜ける青空をも自分のものにして解放感を味わえるのですから、言うことなしです。フルオープンではないので、視線が後から突き刺さることも無いでしょうから、ほど好く楽しめると思います。

◆所有者さまからのメッセージ

　このフェラーリ３２８GTSを所有してから、まもなく６年を迎えようとしていますが、仕事も忙しく、だんだんと運転する機会が減ってきて、最近では状態を維持する為に運転するくらいなので、どなたか良い方がいらしたらお譲りしたいと思います。

　普段は、日光の入らないガレージにて保管しておりますのでボディ塗装の色褪せなどもほとんど感じません。また、雨の日に乗ることも無いのでエンジンルーム＆下回りも綺麗にしていると思います。（通常運行における汚れはあると思いますが･･･）
　３０年を迎えるこの３２８も、だんだんと値段が上がって来ているようですので、資産として持ち続けるのも良いかも知れないと考えましたが、スポーツカーは、やっぱり乗ってあげたほうが車も幸せだと思いますのでお譲りします。

　レーシングﾞレッドのクラシックフェラーリを運転することは、車好きにとっては最高の喜びだと思います。この年代のフラッグシップモデルのテスタロッサに比べて、３２８は車格もそんなに大きくなくて肩肘を張らずに乗り出せるので、お勧めです。