アストンマーチンと言えばイギリスきっての伝統を誇るスポーツカーメーカーであり、高品質かつ高性能なファーストツアラーを丹精込めて作り上げ、世界のエンスージアストたちに送り届けているメーカーであることは皆さん十分ご存知かと思います。
今回ご紹介するDB7はDB6以来実に23年ぶりにDBの称号が与えられたスポーツカーであり、当時もっともアストンらしいスタイリングを継承しているモデルでした。 ボンネット上のあの特徴的なエアスクープはなくなったとはいえ、フロントフェンダー後部に設けられたエアアウトレットなどはDB3から続く共通のデザインです。
発表当時ラインアップされたのは2+2のクローズドボディのクーペと、2+2コンバーチブルのヴォランテの2タイプ。ノーマルモデルに搭載されるエンジンはオールアルミ製の3.2L直列6気筒DOHCで、水冷式インタークーラーを持つスーパーチャージャーによって過給され330馬力を発生。エンジンはシャーシ同様当時アストンマーチンとともにフォード傘下に入ったジャガー製のXJ6と共通するものです。またサスペンションは前後ともにダブルウイッシュボーンでした。
高級なコノリーレザーとウォールナットパネルで構成されるインテリアは、英国車の雰囲気にあふれています。デュアルエアバッグとABS、バンテージにはトラクションコントロールも標準装備。 さすがに高級車のそれですね・・・。
当時開発は自製ではなくトム・ウオーキンショー・レーシング(TWR)の手にゆだねられました。
デザインは当時TWRに在籍していた、現ジャガーのチーフディレクターのイアン・カラムが手がけたようです。 なるほどアストンらしさの中にXJSと共通する流れるようなボディーラインがスポーツカーというよりスペシャルスポーティーカーの雰囲気を醸し出していますね。 |